秋の宵にマッチしたハンバートハンバートの野音ライブ。 7月におよそ3年ぶりとなる9枚目のオリジナルアルバム『家族行進曲』を発表したハンバートハンバート。幾つかのフェスでふたりのライブを見る機会もあったのだけれど、11月後半まで続くリリースツアーの前半で開催された日比谷野音でたっぷり音世界に浸れることができた。 9月上旬の日比谷公園。「都会のオアシス」と称されることが多いけれど、まさにこの日はそのことを実感していた。夕暮れのマジックアワーにふたりがステージに立つ。優しい音色が響き始めた。しばらくして気がつくと、ステージから発せられる音に秋の虫が呼応するかのように鳴き始めた。虫たちの鳴く声を「虫の音」と呼ぶけれど、アコースティックなサウンドに自然の音は妙にマッチしていた。まさにこの日のハ...2017.09.27 01:22NEWSFESTIVAL
人口一人の東京湾の人工島で、創造の力を伝えるフェスが開催される。「鉄工島フェス」という、一風変わったタイトルのフェスが開催される。会場となるのは羽田空港の近くにある人工島だ。自然の近くで開催される野外フェスでもなく、ライブをメインに白都市型のフェスでもなく、マーケットを主体としたフェスでもない。「鉄工島フェス」はどんなフェスなのだろうか。鉄工島フェスオーガナイザーの伊藤悠さんに緊急インタビュー。––– 鉄工島フェスは、どんなきっかけでスタートしたのでしょうか。 大田区の京浜島をご存知ですか?人口一人、面積1.03㎢、羽田空港のすぐ隣にある、鉄工所が集められたら小さな人工島です。私たちは、そこに降り立った時「東京最後のフロンティア」と感じ、そこにアーティストの工房「BUCKLE KÔBÔ」を作りま...2017.09.26 02:50NEWSFESTIVAL
インターネット時代の音楽シーンを知る一冊興味深く烏賀陽弘道さんが著した『「Jポップ」は死んだ』を読んだ。 そもそも、Jポップという言葉が生まれた90年代前半は、あまり積極的に日本の音楽を聴いていなかったし、Jポップが今という時代に残っているのかさえ不確かなのだけど、「CDの売り上げは壊滅、国民的ヒットも消滅。しかし音楽界は活況そのもの」という帯に関心がいった。 まず第1章で著者が取り上げているのがライハウス。ノルマ制というミュージシャンからライブハウスに支払うお金のことが多くのスペースで書かれている。東京のライブハウスでは、このノルマ制が多いと聞いている。けれど一歩東京を離れれば、ノルマ制ではなくチャージバックでライブをしているライブハウスは少なくない。投げ銭でライブがで...2017.09.21 08:55NEWSREVIEW
太陽光だけを電源した中津川 THE SOLAR BUDOKANで提示される未来のライフスタイル いよいよこの週末、野外フェスとしては5回目となる中津川 THE SOLAR BUDOKAN が開催される。会場は中津川公園。 東日本大震災以降、「誰もが賛成できるアクションを」とシアターブルックの佐藤タイジさんがスタートさせた「太陽光を使ってのライブ」。2012年12月には武道館でのライブを実現させ、翌年からソーラーエネルギーだけをステージの電源とする野外フェスへと進化していった。太陽の光だけでエネルギーを供給する大型の野外フェスは、おそらく世界で他に例がないだろう。 佐藤タイジさんは「これは無理だろう」「これは実現が難しいかもしれない」と考えてしまうことにチャレンジし続けている。ソーラー電源だけでのライブもそうだろうし、会場内で...2017.09.19 02:33NEWSFESTIVAL
デイナ・グリーソン(MYSTERY RANCH)ボーズマンから届けられるタフなバックパック。文=宙野さかな text = Sakana Sorano写真=須古 恵 photo = Meg Suko2017.09.12 08:20NEWSGEAR
秘境祭インタビュー オールナイトという時間が作るストーリー山梨県小菅村にある玉川キャンプ村。都内から車で2時間程度の山のなかのキャンプ場で、オールナイト・パーティー秘境祭が開催される。チケットは限定300枚。会場には露天風呂もあり、何よりも参加する人の居心地の良さを求めている野外フェスだ。奥多摩駅から無料のシャトルバスも運行され、終電で奥多摩駅にたどり着けば、会場に行けるという。今年10回目の開催を迎える秘境祭のオーガナイザー、木下竜さんにインタビュー。–––– 今年で10回目の開催となる秘境祭。そもそも秘境祭を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。 高校生の時にフジロックに初めて行き、大自然のなか踊り狂う数万人のエネルギーにすっかり虜になり、いつか出演したいと思ったんです。それか...2017.09.06 02:40NEWSFESTIVALINTERVIEW
TOSHI-LOW×茂木洋晃・対談「ほんとうはなんでもイチから考えられる」自らが考え形づくるフェスのカタチ。いまや秋口もフェスが目白押しだ。9月に開催されるキャンプインフェスの代表格として人気のあるNew Acoustic Camp(以下、ニューアコ)。そして昨年からリスタートを切った山人音楽祭(以下、山人)は、ニューアコの翌週に開催予定。どちらも群馬県で開催される。昨今は開催されるイベント数も増え、形態も多彩になってきた。この両イベントはともにアーティストがオーガナイザーを務めている。ニューアコのオーガナイザーTOSHI-LOWさん(OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND/BRAHMAN)と山人オーガナイザーの茂木洋晃さん(G-FREAK FACTORY)。春から秋にかけては、出演者としても全国各地の野外イベント...2017.09.01 07:26NEWSFESTIVALINTERVIEW
埼玉県所沢 日本音楽のレジェンドを中核にするフェス。小坂 忠 vs 工藤昭太郎(空飛ぶ音楽祭/ MOJO)所沢で新しいフェスがスタートする。出演するのはほとんどがこの町にゆかりがあるミュージシャンたち。所沢で「酒と料理と音楽の店MOJO」を営み〈空飛ぶ音楽祭〉ではブッキングを担当している工藤昭太郎と小坂忠が語る「町の文化」。文 = 菊地 崇 text = Takashi Kikuchi写真 = 須古 恵 photo = Meg Suko60年代の新しい息吹。ー 小坂さんは66年にザ・フローラルでデビューなさいました。その翌年に細野晴臣さん、松本隆さんらとエイプリルフールを結成。小坂 ザ・フローラルっていうバンドはグループサウンズ。それが僕は嫌でね。バンド内でグループサウンズ志向と違う...2017.09.01 03:43NEWSFESTIVALINTERVIEWFEATURE