【Shogo Komiyama (JAPONICUS)インタビュー】なぜあえて冬の真っ只中に雪国でフェスを開催するのか。妙高で開催されるM FESTIVALの思い。

コロナ禍の2020年秋に初開催されてM FESTIVAL(Mフェス)。日本の自然を味わいながら、音楽も楽しむ。音楽のジャンルだけではなく、そこに集う人もボーダーレス。日本のフェスではなく、どこか海外のフェスにでもいるような、そんな特徴を持ったフェス。Mフェスは秋の開催が続いていたが、冬のスキーリゾートで初開催される。インバウンドが目指す日本の雪山。そこで行われるMフェスのイメージとして持っているのは、フジロックのクリスタルパレスのような空気感だという。MフェスのオーガナイザーのひとりであるShogo Komiyama (JAPONICUS)さんにインタビュー。


––– M FESTIVALが初開催されたのは、コロナ禍の2020年の秋でした。そもそもフェスを開催しようと思ったきっかけを教えてください。

 日本に住んでいる外国の人たちと、20年くらい前からスキーリゾートの地で音楽イベントをやっていたんですね。白馬とか水上とか妙高とか。やっていくうちに出会っていったのが、アドベンチャースポーツの関係者たち。みんな音楽も好きでね。それで、いつかフェスをやろうって話していたんです。

––– その初回のM FESTIVALが妙高でした。

 コロナだからやめようとか、コロナだからこそやろうとか、この時期だったら可能だとか、いろいろあって結果的に2020年の秋になったんだけど。イベントやフェス業界に対しての負の圧力があまりにひどかったので、とにかく開催したかったね。それで感染者を絶対に出さない方法を考えて、それを実践して。地元の人たちのサポートもあったんだけど、日本ではコロナの影響が長く続いたことで、妙高では継続してできなくなってしまって。それで水上に場所を移して。今年、久しぶりに妙高に戻ってくるんです。「雪のシーズン中にフェスをやりたい」ってずっと思ってた。それがやっと実現する。

––– 冬のフェスって、開催するのは相当ハードルが高いように思うのですが。

 冬の東京は人気のあるアーティストのライブなら人は集まるけど、どうしてもお客さんの動きって鈍くなっちゃう。だったらあえてもっと寒いところに行って音楽イベントやパーティーを企画するのもおもしろいかなって。冬にやっている人がいないからこそ意義があるんじゃないかな。20年前に比べて、雪山にはインバウンドが増えているし、現地に土地を買って住んでいる外国人も多い。音楽イベントは現地を訪れるきっかけになるだろうし、賑わいにもつながる。外国の人が来なければ元気のなかった町に活気を導くコンテンツになっていると思う。

––– 海外の人が訪れることに対して、地元の人たちの見方も変わってきた?

 徐々に変わってきていますよ。コロナ以降、顕著になっている。人が来るっていうことは、大きな意味では地元のためになるんだから。オープンマインドで迎え入れてくれる人たちは、確実に増えています。

––– M FESTIVALのコンセプトとは?

 音楽とアートを通して、人を幸せにするっていうこと。仲間たちと楽しい空間を作るということ。大自然に囲まれて、好きなことができるっていうことが根本。スキーやスノーボードで楽しんできて、戻ってきたら温泉で温まって、音楽で遊ぶ。朝霧JAMではCARNIVAL STARのブッキングを担当しているんだけど、朝霧JAMではライブエリアに行かずに、ずっと自分のキャンプサイトで楽しんでいる人も多い。そういう遊び方もあるんだよね。それと似たような発想で、音楽だけじゃなくて、いろんな楽しみが見つけられるフェス。ボーダーフリーっていうか、外人団も日本人も、みんなが楽しめる空間。

––– その思いもあって、今回は会場がホテルになったのですか。

 大きなホテルなんですよ。立派な建物で、ホテルの中にいろんな遊びの場がある。ゲームセンターとか卓球台とかカラオケとか。メイン会場は、昔のキャバレーみたいな雰囲気のところなんだけど、そこだけじゃなくて無料のエリアにもうひとつステージを作る予定。セカンドステージは、できればホテルの外にしたいんだけど、天候を見て決めることになると思う。3月とはいえ、吹雪になってしまうこともあるから。外に無料のエリアを作りたいのは、そこでライブをしていたりDJが音楽を流していたら、フェスのことを知らなかった人も、立ち寄るフックになるから。とにかくブラブラして楽しみを見つけてもらいたい。そのために、フードも音楽もアトラクションも、いろんなものをラインナップさせていますから。

––– バスクや韓国のアーティストがラインナップされるなど、音楽も多様性がありますよね。

 日本人って、自分の好きなアーティストだけで満足しちゃう人って多いじゃないですか。いっぽう外国の人はその場を雰囲気を楽しもうとする。音楽に対して素直っていうか。聞くとか見るというよりも楽しむことが優先されているというか。ある意味では、革命じゃないけど日本でのフェスの楽しみ方を変えてみたいっていう思いもありますから。

––– それがフェスの根本にある楽しみ方なんでしょうね。

 メジャーじゃないものでも、おもしろいものっていっぱいあるじゃない。それを掘り起こしたいし、もっと元気にしたい。例えばジャムバンドシーンとかね。

––– ジャムバンドシーンは自由な感覚がありましたから。

  いろんな仲間がいます。その仲間は国籍も違うし、バックボーンとして抱えている文化も違う。発想も違うし、全部が違う。違うことが集まるからこそおもしろいものが生まれるんだよね。妙高に限らず、いろんなスキーエリアでイベントが行われるようになって、続けていくうちにシーンができて。今はやっとそのレベルに差し掛かっているのかもしれない。

––– いろんなバックボーンを持った人がいろんな文化を持ち寄ってひとつの場を作る。日本ではなかなかなかったと思いますけど、これからはそんな開かれた場がもっと必要になってくるはずですから。

 他にないからこそ熱気や元気が集中するっていうのかな。冬の日本も美しいしね。雪の季節だからこその特別感。そこに他にはないおもしろさがあって、やる意味もあるんだと思う。

––– M FESTIVALは、どんな雰囲気にしたいですか。

 もう長くフジロックにも携わっているんだけど、フジロックで一番好きなのがクリスタル・パレス。あの雰囲気にしたいし、あの雰囲気に間違いなくなるはず。特にDJのラインナップは、クリスタルパレスそのものだから。

M FESTIVAL 2026

開催日時:2026年3月14日(土)11時30分〜24時

会場:赤倉温泉 ホテル太閤(新潟県妙高市)

Artists:SKABIDEAN (バスク)、THE REDEMPTIONS (韓国) 、CARIBBEAN DANDY 、☆マーレーズ☆ 、SUKIMONO BAND、EKD y LOS CHANGARAS、THE SKALP 、弱虫俱楽部、RAY? OH...NEEDA!!、DOS BICHITOS、MEXICAN CLUB BAND DJ Set、MIRAI

DJs:DJ TXAKO、藤井悟、BELLBOY、MAHO 、SCOOBY DOOBY


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