【SOUND VACATIONインタビュー(大峯圭太/岩熊俊介/尾谷ひかり)】自分たちの思い描いた全方位多幸感のキャンプフェスを実現させるまで。

10月に静岡県裾野市で初開催されるキャンプフェス「SOUND VACATION」。ラジオ番組をスタートするにあたって、番組の柱としてフェスの開催へ向かっていくことを掲げた。フェスを作っていくにあたって、ファンとしての目線をどう積み上げていくか。そしてコンテンツのひとつひとつをどう広げていくか。フェス開催への道筋がゼロだった番組スタートから2年半で、キャンプフェスが立ち上がる。主催の大峯圭太(wazacule)、岩熊俊介(RockBear / ダンサー)、制作として関わる尾谷ひかり(infusiondesign)の初開催に向けた対談。

––––  10月にキャンプフェス「SOUND VACATION」が初開催されます。まずこのフェスを開催しようと考えたきっかけから教えてください。

岩熊 ラジオをはじめ、音声コンテンツに興味があったんですね。ご縁があってShibuya Cross-FMに出演させていただいたことがあるんです。ラジオで話して、あらためてラジオっていいなって。そう思っていたときに「枠が空いた」っていう噂を聞きつけて。でもひとりじゃ何もできないから、(大峯)圭太さんに「一緒に何かやりませんか」って声をかけて。そこからはじまりました。

–––– ラジオの番組から生まれたフェスということでしたよね?

大峯 ゴールを決めて、プロセスをみなさんとシェアするものを作りたいって思ったんです。僕と岩熊はもともとダンサーで、ダンスイベントのオーガナイズもしていたし、フェスも好きだったから、フェスを作るっていうことを共通目的にしてラジオもやろう、と。

–––– どんなフェスを想定していたんですか。たとえばふたりの好きなフェスは?

岩熊 フジロックが好きなんです。はじめて行ったのが2013年だったと思うんですけど、そのときの衝撃が忘れられなくて。それから続けて行ってましたね。まさか自分でフェスをオーガナイズするようになるとは思っていませんでしたけど。

大峯 子どもが3人いるんです。コロナ禍になって、近所の公園などで遊べなくなったじゃないですか。アウトドアしか子どもたちと遊べるところがないから、キャンプをはじめたんですね。たまたま夜にテレビを見ていたら、「FUJI&SUN」の番組をやってたんです、地上波で。それでノリと勢いでチケットを申し込んで。それで体験したら、キャンプフェスって、子どもだけではなく、大人にとってもいい場所だなって思ってしまって。

–––– Shibuya Cross-FMの「めざせ!キャンプフェスRADIO」はいつスタートしたのですか。

尾谷 初回が2023年4月23日でした。当時、「FUJI&SUN」の運営チームにいたのですけど、「FUJI&SUN」のウェブの問い合わせから「キャンプフェスをやりたくて『FUJI&SUN』からも影響を受けているので、ぜひ初回のゲストで出演してください」という連絡をもらったんです。それで1回目の番組に出演させてもらって。

–––– ラジオでは初回から他のフェスに声かけしたのですね。

大峯 自分たちは、イベントをオーガナイズしたことはあったけど、フェスとはまったく関わりがなかったんです。フェスの関係者に番組に来てもらって、ラジオで話してもらうことでノウハウだったりアイデアをもらえるんじゃないかと思ったんです。人脈も広げられるし。

尾谷 やったことがないっていうことを表に出す。制作する裏側も見せていく。そんなフェスを作っていくコンテンツもありだな、おもしろいなって思いましたね。フェスに限らず、裏側っていうものはあまり出さないものですから。

–––– こういうフェスにしたいっていう方向性が見えてきたのはいつ頃だったのですか。

大峯 ラジオでいろんな人の意見を聞いて、アイデアをもらっていくなかで、関わってくれた人が遊びに来てくれて「楽しかったね」って言ってもらえるようなフェスにしたい。その気持ちがだんだん大きくなっていって。

岩熊 それで「全方位、最多幸感フェス」というワードが生まれたんです。

–––– 意見が多くなればなるほど、まとめるのって大変になるんじゃないですか。

岩熊 今はフェスっていっぱいあるじゃないですか。いっぱいあるなかでどう個性を出すか、どうとがるか。全方位にすることでそれによって逆に目立たなくなるんじゃないかって悩んだ時期もあったんです。でもテーマパークって全方位じゃないですか。僕らはテーマパークに長く関わっていたので。だからテーマパークでやっていたことが僕らだけの強みになるんじゃないか。今はそう思っています。

–––– 確かにテーマパークって老若男女、すべての人に向けての場所ですものね。

岩熊 おじいちゃんもおばあちゃんも、小さな子どもも。

大峯 せっかくフェスをやるんだから、ダンスやテーマパークじゃないチャンネルにトライして、自分たちのなかに新しいひとつを作りたかったというのがぶっちゃけた話。でも進んでいくうちに、全方位っていうことが僕らの強みであるっていうことが明らかになってきて。

–––– 「SOUND VACATION」の特徴ってどんなところですか。

大峯 DIYでみんなで作っているというところかなと思います。やりながら、いろんなことが固まっていく。「これをやるから集まれ」ではなく、それぞれが持っている「やりたい」を、みんなと意見を交換しあいながらアウトラインが作られていく。これ、やっていておもしろいですよ。

岩熊 高橋洋子さんのバックダンサーを長くやっているんです。自分のフェスなら、高橋さんに出てもらい出演して出ていただけることになりました。アニソンのシンガーの方って、フェスにはあまり出ていないじゃないですか。これも僕らのバックボーンのひとつだし、全方位っていうことなんだろうし。高橋洋子さんのバックダンサーを長くやっているんです。とある現場の楽屋で相談したところ、高橋さんに出演していただけることになりました。アニソンのシンガーの方って、こういったキャンプフェスにはあまり出ていないじゃないですか。これも僕らのバックボーンのひとつだし、全方位っていうことなんだろうし。

尾谷 1日目と2日目をテーマ別にしているんですね。1日目は「フィール・フリーデイ」で2日目がスマイル・マジックデイ」。それぞれの日の雰囲気を、その言葉やタイムテーブルから感じとってもらえれば。

岩熊 ラジオから作っていったフェスだから、ラジオステージもあるんです。キャンプサイトにいるときには、ラジオも楽しんでもらえれば。

尾谷 ラジオステージで参加型の時間があってもいいかもしれないですよね。「ここでこんなことをやってました」とか「ここのフェス飯がおいしかった」とか。

–––– きっと「SOUND VACATION」は成長していくフェスなんでしょうね。ここで、どんな楽しみ方をしてもらいたいですか。

大峯 初回なので、思いつくことを詰め込んでいるっていうのが正直なところです。実際にどんなフェスになるのか、自分たちで想像できていない(笑)。とにかく好き勝手にしてほしいですね。導線やタイムテーブルにとらわれずに、各々が各々の楽しみ方をしてもらえれば。近くで見るライブも楽しいですし、遠くから聞こえてくる音楽も素敵だし。

岩熊 一緒に「SOUND VACATION」というフェスを作っていきましょう。そんなことを今も思っています。

大峯 フェス当日は、できるだけ多くの人と乾杯したいですね。いろんな人がいろんなところで乾杯する。乾杯には笑顔がついているし。ひとつひとつの乾杯からも多幸感が生まれ、それが広がり、多幸感に溢れる場所になればと思っています。

SOUND VACATION ’25

開催日:10月4日(土)〜10月5日(日)

会場:大野路ファミリーキャンプ場(静岡県裾野市)

出演:

10/4 FEEL FREE DAY

RAMPO、鎮座DOPENESS、スチャダラパー、韻シストBAND、ASOUND、NOVEL VINTAGE 、眞名子新、さらさ(Solo Set)、Swagcky、荒谷翔大(Solo Set)、arigatoMMY

10/5 SMILE MAGIC DAY

SMILE JAM SESSION(フルヤトモヒロ、たなかみどり、地元ダンスチーム)、 FUJIBASE、nobodyknows+ 、高橋洋子、LOWBORN SOUNDSYSTEM、HELLO KITTY、おかもとえみ、HAPPY VIBES YOGA、TheWorthless

全方位、最多幸感フェス。 自然と音楽に包まれて、焚き火の音や笑い声が響くなか、心地いい幸せをみんなと一緒に感じたい。それは、まるでリゾートですごす休日のようでもあり、全力で遊べるテーマパークのようでもある。そんな贅沢でしあわせな時間をみんなとつくる、ちょっとあたらしいフェス体験。

https://soundvacation.jp/

大峯圭太(wazacule)

SOUND VACATION 発起人

株式会社wazacule代表、 振付師・ダンスプロデューサーとして活動し、かつては夢の国ダンサーとして舞台に立っていた。 子ども向けエンタメや舞台演出、企業イベントなど、ジャンルを越えて“体験”を届ける仕事に従事。自身も保育士・幼稚園教諭の資格を持ち、子どもたちが自由に遊べる場づくりに強い想いを持つ。

岩熊俊介(RockBear / ダンサー)

SOUND VACATION共同企画者

ダンサー・イベントオーガナイザー。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや夢の国、サンリオなど、複数のテーマパークでダンサー/クリエイティブとして活動し、幅広い現場でエンタメを届けてきている。 

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