【APPI JAZZY SPORT/インタビュー】音楽とスポーツの心地よい併走を掲げる冬フェス。

岩手県北部に位置する安比高原。盛岡からでも車で1時間程度かかる場所で、冬フェスが開催されている。2019年で13回目を数えるAPPI JAZZY SPORTだ。音楽とスポーツの心地よい併走を掲げ、ライブとスノースポーツを週末にどっぷり楽しんでもらうミッションを遂行している。アクセスなどの条件から見れば、決して恵まれているところではない安比で続けるモチベーションは、どこから生まれてくるのだろう。ライブ、ダンス、アート…。多様な顔を持っているのも、AJSの魅力だ。実行委員長のCHOKUさんにインタビュー。

–––– 2019年に13回目を数えます。この時間を振り返って、変わって進化している部分と、今も変わらない部分を教えてください。

 前回で干支を一周して見えて来るものがたくさんありました。音楽とスポーツの良い部分は、やはり世代も国境も軽々と越えて楽しめる部分で、足を運んでくれるお客さんの顔ぶれもいよいよそんな感じになっています。

 変わらない部分としては、APPI JAZZY SPORTは自分たちのパーティー体験の原風景である「100人規模の小箱でやっているローカルパーティー」がコアにあります。ダンスのショータイムがあり、ライブペイントもあります。一晩を通していろんなジャンルが繋がっている感覚を感じれるようなパーティーを昔から繰り返して来ました。APPI JAZZY SPORTもお目当てのアーティストに絞った楽しみ方もできますが、音楽への懐を深めれるパーティーでもあると思います。それは立ち上げから変わらない感覚ですね!

 進化している部分とすれば、開催場所の安比高原のフィールドは自分たちでは活かしきれていない大きくて深いポテンシャルがあります。今年はTHE NORTH FACEのライダーの河野健児 がイベントに参加して彼のチャレンジをまとめたフィルムの上映も予定しています。翌日には彼と一緒に滑れるライドイベントもVector Glideの協力で開催します。ムラサキスポーツもAPPI JAZZY SPORTを盛り込んだツアーを組んでくれたりと音楽とスポーツの融合がどんどん成熟しています。そういった部分で今後の進化する可能性も感じています。

–––– 今年のテーマを教えてください。

 やはり、MUSIC & SPORTS ですね!

–––– 立ち上げから実行委員長を続けてきているCHOKUさんが感じているAPPI JAZZY SPORTの魅力とは?

 たくさん伝えたい魅力はあるのですが、そのひとつとしてアクセスに時間がかかることが逆に魅力だと思っています。県外のお客さんも多く来てくれるのですが、車なら2〜4時間も運転しなければなりません。いろんな交通機関を乗り継いで来てくれるお客さんも数多くいます。その行為がすでに遠征特有の期待感を増幅させていますよね。僕も開催前は何度も安比と家を往復します。繰り返すたびにわくわくは高まって行くんんです。

–––– 東北で開催が続いていることが本当に重要だと思っています。続けるモチベーションはどこから生まれているのですか。

 自分もDJをしているんですが、全国にDJで行くと「APPIに行きました!」「APPIに行って見たいんです」と、まず挨拶でこんな会話になります。自分達が信じてやってる活動が伝わっている感覚を肌で感じることで次のモチベーションになります。早い人では9月あたりから、直接僕に「次、誰来るんですか?」「誰々呼んでください」なんて熱い人たちもいます。それって本当に幸せなことで、モチベーションにも繋がってます。

–––– 東京からはバスツアーも実施されます。どんな時間を過ごして欲しいですか。

 到着したら冬山、ハイシーズン。そして、温泉もあって夜にはパーティーもあります。遊び倒してください。タワーの焼肉屋さんもリニューアルしてオススメですよ!

–––– 2019年の特徴を教えてください。

 男臭くなりがちな僕達のパーティーに、Awich、一十三十一と女性アーティストが2組いるってことですかね(笑)。というのは冗談で、2019年も強いアーティストたちが揃っています。新たな試みで高品質のステンレンス製ウォーターボトルメーカーのKlean Kanteenにサポートしてもらい、会場で使われるプラスチックカップを減らしてゴミを少なくするチャレンジもしてみます。

–––– APPI JAZZY SPORTで最も大切にしていることはなんですか。

「繋がり」ですね。お客さんとアーティストはもちろん、世代や様々なジャンルをまだまだ繋げていく時期だと思っています。

Photo = takanori tsukiji/yasuhiro orii

APPI JAZZY SPORT 2019

開催日:2019年1月19日(土)

会場:安比高原スキー場 安比プラザ屋内特設フロア

出演:GAGLE、cro-magnon with Izpon、BIM、一十三十一、Awich、Ovall、☆.A/NAOITO、板橋兄弟 (PUNPEE & 原島“ど真ん中”宙芳)、MARTER、他


APPI JAZZY SPORT

menu2018.12.122018.12.32018.11.30 1993年生まれ、川崎市高津区出身。 THE OTOGIBANASHI'S、CreativeDrugStoreの中心人物として活動するラッパー / ビートメイカー。 グループとして2012年『TOY BOX』、2015年『BUSINESS CLASS』の2枚のアルバムをリリース。 2017年より本格的にソロ活動をスタート。2018年7月、初のソロアルバム『The Beam』を発表。 2019年1月には東京、大阪にて初のワンマンライブを開催する。 2002年デビュー。“媚薬系”とも評されるエアリーでコケティッシュなヴォーカルでアーバンなポップスを展開。2012年リリースのアルバム『CITY DIVE』が時代の潮流をリードし話題に。2017年リリースの最新アルバム『ECSTACY』も年間ベストに多数選出されるなど、音楽専門誌をはじめ各所で高い評価を得た。またリードヴォーカルをつとめるネオ・ドゥーワップバンド『JINATANA & EMERALDS』の1stアルバムも音楽誌の2014年度アルバムランク1位に選ばれるなど、こちらも評価が高い。その他CM音楽やナレーション、小沢健二氏のコーラスなど様々なフィールドで活躍中。 沖縄県那覇市出身にしてヒップホップクルー、YENTOWN所属のラッパー/シンガー。14歳で本格的な音楽活動を開始し、その後、米国アトランタに留学。結婚と出産、夫の死を越え、2017年に発表したアルバム『8』でブレイクを果たした。 2018年10月にDOUBLE EP『BEAT』『HERAT』をリリース。 Shingo Suzuki (ベース)、mabanua (ドラム)、関口シンゴ(ギター)によるトリオバンド。 2009年、アルバムリリース前にも関わらず朝霧JAMに出演、緊張感とピースフルな空気が共存するパフォーマンスで場の空気を一変させ、オーディエンスから「ベストアクト!」という声が多数挙がる。 翌2010年3月に1stアルバム『

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