【グンマー★一揆(清水明夫)インタビュー】やっぱりグンマーが熱い。群馬愛が詰まった群馬発信のフェスが誕生する。

東京から新潟へと続く関越道。どうやら、この道はフェスへ繋がっているようだ。夏のフジロック。秋に入れば三条楽音祭、ニューアコ、山人音楽祭、SOTE、アヲルフェスと続いていく。そして今年、群馬で新たなフェスがスタートする。この「グンマー★一揆」のオーガナイザーの清水明夫さんは、なんと現役の高崎市市議会議員。選挙の際の公約として掲げたのが、野外音楽フェスの復活だったという。当選してから3年。野外フェスがついに高崎で開催される。


文 = 宙野さかな text = Sakana Sorano

–––– 今年11月〈グンマー★一揆〉というフェスが初開催されます。どんな思いを持ってこのフェスを立ち上げたんでしょうか。

 高校を卒業してから10年くらい東京に住みました。都内で暮らしているときは、田舎暮らしに憧れている人が周りにたくさんいて、僕もいずれ群馬に帰りたいと願っていました。念願かなって群馬に帰ってきてから感じたのは、住んでいる人たちの田舎に対するコンプレックスでした。東京が最先端のように思ってしまう。僕たちのライフスタイルって、東京の人たちが求めているものがたくさん詰まっているしここが最先端だぞと、言い張りたかったんですよね。だから、田舎を丸出しにしたフェスをやりたいなって思って立ち上げたんです。

–––– 清水さんは高崎市の市議会議員ですよね。そんな人がフェスを立ち上げたということが新しいように感じています。

  かつて高崎には「高崎野外音楽フェスティバル」というフリーフェスがあって、高校のときにそのフェスに行って、今でも忘れられない感動を味わったんですね。無料だったからこそ地元の高校生でも遊びに行けたし、その経験が大人になった今にもつながっている。そのフェスは2007年に終わってしまったんですけど、選挙のときに公約としてフェスを開催するということを掲げました。

–––– 清水さんがかつて体験したように、高校生にもフェスを体感してもらいたいという思いも含まれているのですよね。

「グンマー★一揆」は有料のフェスですけど高校生以下は無料としています。高校生にもフェスを体験してもらいたい。それがこだわりのひとつです。

–––– どんなフェスにしたいと思っていますか。

  群馬に対する地元愛の渦を大きくしていくムーブメントを「グンマー★一揆」と僕らは呼んでいるんです。そのムーブメントのひとつがフェス。地元愛を元気玉のように集めて、それを1年に1回のお祭りの場として存在するのが「グンマー★一揆」というフェスだと思うんです。

–––– 「グンマー★一揆」という名前が出てきたとき、どう思いましたか。

清水 毎週集まって、フェスの名前をどうしようとミーティングを続けていて。「グンマー」っていう言葉はネット上でよくいじられているんですね。「グンマー★一揆」というタイトルが出てきたときには、全員が「それだ!」ってなりました。

–––– 一揆という言葉が強く響きます。

 表向きには日本に対して中指を立てています。でも本来、一揆という言葉には一致協力という意味が本来は込められているんです。フェス当日は、あたたくてピースな時間になればいいなと思っています。それが結果的にグンマーを日本に知らしめることになり、群馬県内の人たちの地元に対する誇りにつながったらと思っています。

–––– まだ初回も開催されていないなかですが「グンマー★一揆」はどんな特色を出したいと思っていますか。

 フェスが多く開催されているなかで、他のフェスと差別化しなくちゃいけないということをよく周りからアドバイスされています。けれど僕たちの意識は、フェスを作っているというよりも、お祭りを作っている感覚の方が強いかもしれません。差別化をすればするほど、フェスに行ったことのない人たちが参加するハードルは上がっている気がします。お祭りって、老若男女誰でも参加できるじゃないですか。だから地域のお祭りがちょっとでかくなって、賑やかしにアーティストさんやいろんな店舗さんが出てくれて、みんなでわいわいがやがやと地元愛を祭り上げるお祭り、それが〈グンマー★一揆〉なんじゃないかと思っています。

グンマー★一揆

開催日:11月23日(金・祝)

会場:群馬県立観音山ファミリーパーク

出演:G-FREAK FACTORY、竹原ピストル、FLYING KIDS、OKAMOTO’S、FIRE BALL with HOME GROWN、奇妙礼太郎 、金佑龍、児玉奈央、千尋、Irish Music Party、他


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