【トヨロック/インタビュー】12年目のフリーフェス開催に向けての感謝。

台風の直撃により、二日目の開催中止とキャンプサイトの閉鎖という判断をくだした2017年のTOYOTA ROCK FESTIVAL。フリーフェスだからこその広がりと運営の難しさが、その中止という判断から見えてきた。できることなら、そのまま終わってしまうのではなく、再び開催して欲しいという願いを込めて、DEALでは昨年12月にTOYOTA ROCK FESTIVAL代表・ジョイカルウェイブ事務局長の矢澤英介さんにインタビューをし、春に記事として公開した。その後、クラウドファンディングなどで資金を集め、今年12年目もフリーフェスとして開催される。矢澤さんに再びインタビュー。

–––– 多くの人からクラウドファンディングなどで協力を得られました。トヨロックを続けて欲しいという多くの人の願いが込められています。クラウドファンディングを実施したことについて、今はどう思っていますか。

 まずはじめに、「SAVEトヨロック」のアクションでクラウドファンディング、WEB&直接寄付、そして「SAVEトヨロックGIG!!!」で支援、応援、協力いただいた皆さまへ感謝の気持ちを伝えたいです。トヨロック関係者、クルーのみんな、橋の下や地元のみんなに感謝しています。そして、トヨロックの事をこうやって発信いただいているDEAL菊地さん、繋げてくれた頂の小野さん、「friends save friends」で応援してくれた頂のみんなにも感謝の気持ちを伝えたいです。 本当に多くの方にご支援いただいたクラウドファンディング、CAMPFIREにも感謝してます。個人的にはこれっきりと思ってますが、担当者さんにも親切に対応していただけました。昨年のトヨロックまでは、クラウドファンディングやるなんてことは思ってもみなかったことでしたが、昨年の状況や取り組みをクラウドファンディングという形で広く発信でき、たくさんの人にトヨロックの事を知ってもらい、応援してもらえる良い機会になったと思っています。

–––– 去年の開催中止を振り返って、どんなことが今に繋がっていますか。

 去年のトヨロックの台風直撃~開催中止からここまでの道のりは本当に僕らにとって良い

経験となりました。経てきたこと全ての経験が「今」に繋がっていると思いますが、去年の雨はいろんな意味で本当に恵みの雨だったと感じてます。大変ではありますが、11年突っ走ってきたトヨロックのこれからを考える上で本当に大事なきっかけだったし、多くの人に応援してもらえたり知ってもらえたりなどなど、良い意味でしか捉えてないです。って思わなきゃやってらんないってのもありますが、12年目のトヨロックを目前にした今、本当にそう思います。

–––– 春に公開した前のインタビューで、今年は去年のレベンジだということをおっしゃっていました。リベンジに込められているものを教えてください。

 前のインタビューは12月でしたが、もうやっぱりあの時は、やれなかった悔しさがでかかったし、やれたんじゃないかって想い、いやいや止めてよかった!とか、抱えてしまった借金や段取りのアレコレ、どうやっていこうかなぁみたいな、自分の中でもいろいろ整理が出来てない中の複雑な胸中もあってリベンジって言葉を使ったんだと思います。 だけど、3月に廃校の武道場で「SAVEトヨロックGIG!!!」ってチャリティライブやって、生で、ライブでたくさんの人と音でまみれて、応援してもらい、気持ち的にはリべンジってイメージは今はあんまりないです。

 また台風きたり雨降ったり、天気のことはどうすることも出来ませんが、去年の課題を踏まえて去年と同じ失敗しないように出来る限りの対策をして進めてます。もちろん秋晴れの下バッチリやりたいですけどね。まぁどうなっても楽しんで全てを味わいつくしていきたいですね。

–––– クラウドファンディングのスタートから今まで、どんなトヨロックになることをイメージして動いてきたのですか。

 うーーーん、目の前のことひとつづつやってく事で精一杯のあっという間の1年でしたが、最初からイメージしてたみんなで創る本当のフリーフェスティバルになっていけばいいなと思ってます。みんなが思いやりを持って集い、いろんな音にまみれて、トヨロックを経てそれぞれしっかり日々を豊かなものにしていける様なお祭になると良いと思います。

–––– フリーのフェスにこだわる理由は?

 最初のころとそんなに変わってないですが、よりいろんな敷居を低くして極上の音楽を聴ける環境があれば最高ですもんね。トヨロックは家族連れも気軽に遊びに来られるし、子どもたちにいろんな音楽やメッセージ、本気で大人が遊んでる姿とか見せていくことで学校じゃ教えてもらえない大事な何かを感じてもらえるきっかけになれば良いと思います。

–––– 今後、フリーのフェスを続けていくには何が最も大切だと思っていますか。

 フリーフェスっていってもいろんな形があって、場所や環境や人が違えばそれぞれきっとあると思います。あくまで自分がこれまでやってきて感じたことしかわかりませんが、大切にしてるのはご縁ですかね。周りのみんながいて自分があるので、僕は僕の役割を楽しんでしっかりやってくだけです。楽しまなきゃ続けていくのは難しいので、ちゃんと楽しめるようなやり方は考えていかなきゃいかんと思ってます。やりきれなかったり、いい加減になってしまってるところも多いので、もっと余裕を持てるようにしてひとつひとつ丁寧にやってけるようにしたいです。

–––– トヨロックを通じて伝えたいこととは何ですか。

 グッとくるところは人それぞれだと思いますが、トヨロックを通じて感じたことやそれぞれの中で灯った魂の炎を燃やし続けていって欲しいと思います。参加したみんながトヨロックを経て、それぞれ感じたことをしっかり実践し、日々を豊かなものにしていける様な地続きのお祭になると良いなと思います。 橋の下世界音楽祭や地元の仲間達のやってることと関わりながら、トヨロックがそんなものになっていけば良いなと想いを深めました。他のクルーのみんなに聞いたらたぶんもっと違う面白い答えが出てくると思いますが、そこが雑多な仲間達でやっているトヨロックの面白いところだと思います。

–––– 開催が近づいてきた今、来場者に伝えたいことは?

 楽しみましょう!思いやり持って、当たり前の事を当たり前にやる、みんなで創る祭りにしたいです。

 楽しんだ分だけ、懐具合はそれぞれだと思いますが、手拭い、Tシャツ買って応援、ビール飲んで応援してもらえたらうれしいです。

 今回、「SAVEトヨロック」で協力してくれた和歌山のアーティスト、スドーPユウジくんに急遽手拭いデザインお願いして12周年記念一筆書きデザインで仕上げてくれました。Tシャツは、同じく「SAVEトヨロック」で協力してくれた名古屋のWASHIO TOMOYUKIくんが描いてくれたポスターのイメージデザインです。 あとは、いちいち言うのも野暮なんで、みんな察してもらえれば有難いですが、ビールやお酒の持ち込み、車でくる人は近隣の違法駐車や迷惑駐車はご遠慮願います。続けていくのが難しくなっちゃうんで、そこんとこご理解とご協力をお願いしたいです。さっきの質問の答えのひとつでもあるんですが、フリーフェス続けてくには、参加者の皆さんの協力意識や行動のひとつひとつが続けていく大きな要因だって思います。

–––– 最後に、12年目のトヨロックの特徴を教えてください。

 12年目の集大成。「SAVEトヨロック」で応援してくれた方々への感謝の気持ち込めて、

トヨロッククルー一同、12年目の節目、これまでの集大成と思って一生懸命がんばります。

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2018

開催日:10月13日(土)14日(日)

会場:豊田スタジアム外周(愛知県豊田市)

出演:KODAMA AND THE DUB STATION BAND、TURTLE ISLAND、思い出野郎Aチーム、Dachambo、かせきさいだぁ、他

入場料:無料


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