【BAYCAMPインタビュー】個々が責任を持って楽しむことで、安心して楽しめる空間としてのライブが実現する。

今年9月の開催で10回目となるはずだったBAYCAMP。オールナイトでの開催を断念したものの、11月に室内でのフェスに移行して行われる。秋になって、野外でのフェスは少しずつ開催されてきているが、コロナ禍での室内でのフェスはBAYCAMPが日本では初になるのかもしれない。BAYCAMPの開催は、コロナの終息が見えないなか、今後のフェスやライブに対する大きなメッセージとなるだろう。BAYCAMP実行委員会代表の青木勉さんにインタビュー。

–––– コロナ禍の今、野外ではなく室内でフェスを開催しようと決意した動機を教えてください。

 本来、野外オールナイトイベントのBAYCAMPですが、都内近郊でオールナイトで開催出来る会場はもともとなく、室内においてもない状況にはなってましたが、もはや春から夏にかけてのすべてのフェス・ライブがなくなっている状況を思い、せめて屋内イベントとしても開催することに意義があると感じていたことと、今年が10回目という節目もあり、どうしても開催したかったからです。

–––– 入場者数を定員の半数以下にしての開催です。会場内で密を避けるためのどのような対策を考えていらっしゃいますか。

 キャパ50%以下とはいえ、久しぶりにライブを観に来る人にとっては、ドギドキしてしまってはいるかと思います。対策としては、シンプルに、会場内の4/5は座席があり、1席あけにしか利用できないようになっています。ステージ前のスタンディングゾーンは、ブロックに小分けし、スタッフが入場制限をしつつ、1m間隔の升目上に細かく区切られたスペースを設けています。入場時やグッズエリアなどの整列の場所には、足元に間隔の目印を設置。飲食する場所としては、基本的に客席でを促し、たむろ状態を避けるよう心がけてもらいます。ステージ脇にビジョンを設置し、転換時間にアナウンスを常に促します。

–––– BAYCAMPが、今後の屋内でのフェスやイベント開催への大きな一歩になると思っています。来場するお客さんに、どんな楽しみ方をしてもらいたいと思っていますか。

 長丁場のイベントになります。スペースにも余裕があります。久しぶりの生のライブを大きい音で楽しんでもらいたいと思っています。さらに新しい楽しみ方をそれぞれ模索しながらも、ライブ会場がいかに安全な場所であるか、実感してもらいたいと思っています。

–––– 物販や飲食の出店は、どのくらいあるのですか。

 アーティストグッズ販売は、感染対策をした上で行います。販売スペースの密を避けるために、販売時間は2部制として、出演順で半分に分けます。飲食に関しては、ぴあアリーナのフードと、1F場外スペースにキッチンカーによるフード販売を予定しています。どれもフェス飯としては美味しいものだと思います。しかし感染対策の一環で、アルコール販売、アルコール飲酒は禁止となります。

–––– 10周年のBAYCAMP。きっと参加するすべての人が忘れられない時間になると思います。どんなことを今年のBAYCAMPから発信していきたいですか。

 この10年で、たくさんの新しいアーティストが音楽シーンで活躍してきました。それと同時にこのイベントも含めて、20周年、30周年と音楽シーンを支えてきたレジェンドがたくさんいます。そんな音楽シーンがごちゃ混ぜに、ライブが素晴らしい、ここ(胸)を突き動かすアーティストのみが集結しているイベントであると思いますので、改めてライブの素晴らしさを実感してもらいたいです。

–––– 開催が間近に迫った今、来場する方、またBAYCAMPを応援してくれているファンの方々に伝えたいこととは?

 2020年コロナの影響で、ほとんどのライブがストップしてしまいました。これからしばらくコロナというものが終息する気配はまったくありませんが、このBAYCAMPは、支えてくれるたくさんの人たちのおかげで開催することが出来そうです。安心して、楽しめる空間として、ライブがあるということを証明できたらと思ってます。日常同様に個々のちょっとした感染対策があれば、音楽をライブに参加しても良いんだという勇気をもってもらいたい。そういう場になればと思っています。あたなにとっての数ヶ月ぶりの、今年初めてのライブ体験になれたらうれしいです。そして、改めて開催に向けて応援いただきありがとうございます。すべてにおいて、これからの世の中は、行動の責任はすべて個にある時代になると思います。楽しむのは自由。だからこそ、責任持って楽しんでもらいたい。そんな場所は今後も作っていきます。そのファーストステップに今年のBAYCAMPがなれたら最高です。宜しくお願いします。

BAYCAMP2020

開催日:11月21日(土)22日(日)

会場:ぴあアリーナMM(横浜市)

出演:Wienners、大森靖子、サニーデイ・サービス、神聖かまってちゃん、スチャダラパー、the telephones、超能力戦士ドリアン、teto、TENDOUJI、東京初期衝動、HUSKING BEE、夜の本気ダンス、LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS、忘れらんねえよ、Awesome City Club、キュウソネコカミ、四星球、ストレイテナー、Czecho No Republic、ドミコ、ネクライトーキー、フジファブリック、FRONTIER BACKYARD、Helsinki Lambda Club、POLYSICS、Mega Shinnosuke、MONO NO AWARE、リーガルリリー、ほか



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