DEAL11号の「宿」特集で登場してもらった長野県伊那谷のおおぐて湖キャンプ場。ここでコロナ禍になって初のイベントnu positionが開催される。入場無料のデイイベントとして行われる。ライブだけではなく、アウトドアのアクティビティもラインナップされ、出店やワークショップも湖畔に並ぶ。森の中でのワンデイフェスといったラインナップだ。このイベントをオーガナイズしたおおぐて湖キャンプ場の佐々木春仁さんにインタビュー。
–––– 10月にワンデイのイベント、nu positionが開催されます。キャンプ場であるにも関わらず、ワンデイにした理由は?
今回、nu positionを開催することになったきっかけは、地元でフリーペーパーOASISUを発刊している遠山さんが、地元・伊那谷出身のアーティストのタテタカコさんとマネージャーの村松さんをおおぐて湖に連れてきて紹介してくれたことがきっかけでした。
タテさんもコロナの影響で、ライブのスケジュールが延期や中止になってしまったことが多くて、ちょうど10月の予定が空いていたんです。場所もある、音響もある、アーティストもいる。スケジュールも空いていて三密も避けられる。このタイミングで湖畔ライブをお試しにやってみよっかっていう軽いノリで始まったのがきっかけでした。そもそもイベント自体のボリュームと負担を大きくするつもりはありませんでしたし、出店や体験アクティビティもこんなに充実するとは思っていませんでした。
–––– コロナ禍にあって、このイベントを開催しようと決めた大きなモチベーションは何だったのですか。
ひとつは、地元を代表する貴重なアーティスト・タテタカコさんのライヴをおおぐて湖で聴けるっていう機会が巡ってきたっていうことです。タテさんの歌声とグルーヴは、とても清涼で純度が高く、癒しや内在する思いを整える場として最適な湖畔との相性は抜群だと思っています。
もうひとつは、会場となる「おおぐて湖」って、岬が湖の中心に突出していて、360度、湖畔どこからでも、その岬を望むことができる珍しい地形をしてるんです。つまり、その岬にステージをつくっちゃえば、三蜜になることなんか気にせずに、開放的に音楽を楽しんでもらえる環境ができちゃうんじゃないかって。それって自粛が続く世の中やシーンの中で、場として、めっちゃ可能性があることじゃないかと思って。しかも、湖畔にSUPとか浮かべてライブとか聴けたら、めっちゃ最高そうじゃないって話になって盛り上がって、これはもう開催するしかないってことで、企画を実行することにしました。
–––– どんな時間の過ごし方をしてもらいたいと思っていますか。
楽しいことをしっかりやりたいよねって遠山さんと話しているうちに、あれよあれよと今までのつながりでアクティビティや出店などが決まっていき、SUPやボルダリング、スラックラインなどのアウトドア・アクティビティが充実しました。そういったアウトドアならではの、外の体験の楽しさを味わいながら、広々した湖畔のお気入りのリスニングスポットをそれぞれが見つけて、音楽の時間をゆとりをもって楽しんでもらえたらと思っています。アウトドアチェアとかシートとか持ってきて参加してもらえたら、とてもいいと思います。吹き抜ける風を音楽ともに五感で感じながら、気持ちの中に溜まってたものが開放されて、スッキリするような時間になったらなと思っています。湖畔もぐるっと周遊できるようになったので、こだわりの出店を覗いたり、音楽を聴きながらの湖畔散策もオススメです。
–––– 前日、そして当日はキャンプ泊は可能なのですか。
前日は会場準備をしていますが、キャンプインは可能です。当日もキャンプインは可能なので、希望の方は直接キャンプ場まで連絡いただければと思います。限定数になりますので、検討中の方はお早めに。
–––– 入場無料のイベントですが、集客はどのくらいを想定していますか。
天気もあると思いますが、今回拡張した100台分の駐車場が埋まるくらいに集まってくれると嬉しいですね。
–––– 入場無料にした理由を教えてください。
今回は、コロナ禍から初の湖畔音楽企画になります。企画の途中で、大きく社会的な状況が変わることも可能性としてありましたし、まずはゼロからのスタートで、三密を避けた野外音楽イベントの可能性を地域やみんなで探りながら、カタチにしていければいいんじゃないかと思っています。一般の方が参加する気持ちのハードルを、できる限り低く設定しています。
–––– 参加する方に、最低限これだけは守って欲しいということとは?
来場される方に向けてガイドラインを作成しています。ガイドラインでは、主に感染予防について周りに思いやりを持って参加することをうたっています。エントランスでは、検温とリスト記入、マスクの着用をお願いしていますのでご協力お願いします。小さなお子さんをお連れの方は、子どもさんから目を離さないようお願いします。
–––– 参加する出店者やミュージシャンから、開催に向けてどんな反応がありましたか。
橋の下世界音楽祭を主催しているタートルアイランドのユニットALKDOが、おおぐて湖初参戦してくれます。タテさんのマネージャー兼PAの村松さんと縁深いこともあり、親子リズムというおもしろそうなリズムワークションの時間も用意していただきました。出店の方々も、積極的に参加してみたいと言ってくれた方が多く、湖畔での音楽イベントに期待が高まっているように伺えます。
–––– このイベントによって伝えたいこととは?
コロナ禍でも三密を避けながら、地域や音楽イベントに豊かな時間をもたらすことは可能だと証明したいですね。そして、伊那谷にも素晴らしいアーティストがいるし、未来への可能性が大きい地域だということを伝えたいです。
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