コロナ禍のライブ&フェスはどうあるべきか。市民社会の成熟とリスクを伴った自分たちの覚悟。

 8月26日、「今、フェスができること、音楽ができること。」と題されたトークイベントが渋谷で開催されました。主催したのは、ハイライフ八ヶ岳の開催を9月12日〜13日に控えているアースガーデン。コロナ禍の中、東京・あきる野市のキャンプ場で、ライブフォレストというイベントを企画し開催を続けています。8月上旬にはライブフォレストフェスとして3日間行われました。

 今回のトークイベントに参加したのは、藤井聡さん(京都大学大学院工学研究科教授/表現者クライテリオン編集長)、宮沢孝幸さん(京都大学ウイルス・再生医科研究所准教授)、スガナミユウさん(LIVE HAUS/SaveOurSpace/GORO GOLO)、近藤康太郎さん(朝日新聞記者/編集委員)、佐々木俊尚さん(ジャーナリスト)、津田昌太朗さん(Festival Life編集長)、そしてファシリテーターとしてアースガーデン主宰の南兵衛@鈴木幸一さん。

 コロナ禍で、次に向かうヒント(あるいはエネルギー)になる発言が数多くあったので、それをここで紹介します。

8月26日@渋谷LOFT 9 

今、フェスができること、音楽ができること。

出演:藤井聡(京都大学大学院工学研究科教授/表現者クライテリオン編集長)、宮沢孝幸(京都大学ウイルス・再生医科研究所准教授)、スガナミユウ(LIVE HAUS/SaveOurSpace/GORO GOLO)、近藤康太郎(朝日新聞記者/編集委員)、佐々木俊尚(ジャーナリスト)、津田昌太朗(Festival Life編集長)、南兵衛@鈴木幸一

・新型コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染、接触感染、空気感染の3つだけ。この3つだけを守れば感染リスクはほぼゼロになる。

・リスクを認めて生活することが大切。リスクは新型コロナウイルスだけではなく、日常には当たり前に存在している。新型コロナウイルスのリスクは、数字で判断すれば、交通事故やインフルエンザよりも低い。

・僕たちは生きるために生きている。人を殺すことをしてはいけない。新型コロナウイルスに感染したことで、結果として人を殺してしまうことがあるかもしれない。その可能性はどれだけあるのか。新型コロナウイルスに関しては、それが未知というだけで恐れられている。だからこそ、数字で見ることが重要。

・クラスターになったライブハウスは少ない。ライブハウスは換気ができていれば大丈夫だと思う。大きな飛沫を自分にいれてしまうことでリスクは大きくなる。大きな歓声をあげないことが大切。

・閉塞したムードの緩和が必要。

・今の自分があるのは音楽によって。音楽は決して不要不急のものではない。

・20世紀は戦争が多くあったものの自然という視点では平穏な時代。21世紀はパンデミックの時代になるかも。

・ライブを開催する、フェスを開催する、お店を開く。それらは、政府ではなく我々が決めること。政府が何もやらない今、市民社会が生まれるチャンスでもある。やる気になったらフェスとライブはできる。

・政治の仕事はリバティ(自由)を保証してやらせてあげること。

・アフターコロナはない。残るのは不況だけ。多くの人はバッシングされることを恐れているだけ。クラスターになっても大きなことではないし、クラスターになったことを責める社会になってはならない。

・病気は避けられないもの。コロナで死ななくても、他の病気で死んでしまう。コロナを重きに捉えることはない。

・なんのために生きているのか。やりたいことをやろうよ。

・地方創生の文脈から考えるとフェスは大きな可能性があると思っている。フェスは地域で開かれることによって、よそ者が介在して地域と都市との接点を作る。それがひとつの可能性になる。

・新型コロナウイルスが近いうちに終息することはない。感染者が出てしまうことを覚悟してフェスやライブを開催する。出たときにどうするのかということも伝えておく。リスクをゼロにすることはできない。ただ出さないために努力して最善を尽くす。それを続けていくことが大事。

・2011年の東日本大震災を振り返ってみると世の中のマインドセットがいい方に変わった。コロナのパンデミックが何を変えるのか。10年後に「あのコロナで日本が変わったよね。しかもいい方に変わったよね」って言われるようになると期待している。

※掲載した発言は順不同。イベント中のメモのため、発言した方を明記していないことをご了承ください。

アースガーデン

ツイキャスでの配信(アーカイブ)

ハイライフ八ヶ岳


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