【PEACE DAY 19レポート】9月21日の国際平和デーに開催されたフェスの意義

争いのない平和な世界を実現するために。

 2019年9月21日。国際連合が「国際平和デー」に定めるこの日、幕張海浜公園の芝生広場で第2回「PEACE DAY」が開催された。

 有史以来、人類が争わなかった日は1日もないと言われている。誰もが平和を望んでいるはずなのに、なぜなのだろう。1年に1度でいいから武器を置いて争いのない日を過ごしたい。そんな思いで制定された「国際平和デー」を一人でも多くの人に伝え、活動の輪を広げていくために開催されるのがこのPEACE DAYだ。

 PEACE DAYの最大の特徴はトークライブの多さにある。全部で4つあるステージのうち2つはトーク中心のステージで、このフェスでは音楽のライブと同様、トークもメインコンテンツと言える。

 「平和」は壮大なテーマだ。その実現のためには多角的なアプローチが求められるため、トークライブのテーマも「持続可能」「食」「働き方」「旅」と多岐にわたる。

 登壇者には、シンガーソングライターのMINMIさん、俳優であり株式会社リバースプロジェクト代表の伊勢谷友介さん、作家・自由人の高橋歩さん、ニュージーランド在住の自然派作家の四角大輔さん、『21世紀の国富論』の著者である原丈人さん、映画『0円キッチン』の監督ダーヴィド・グロスさんなど、多様なラインナップとなった。

 参加者は小さな子どもを連れた家族連れが中心だったが、登壇者に音楽家のつんく♂さんやEXILEのUSAさんなども名を連ねていたからか20代らしきの若者の姿も多く、なかには学生と思われる集団も。ステージ最前列を陣取り、トークに耳を傾ける制服姿の女子高生がいたのには驚いてしまった。

 さまざまなテーマの活動の具体例などが共有されたトークステージだったが、全体に通底するメッセージは「一人一人の行動で社会は変わる」というものだったように思う。なかでも印象的だったのが、キャンドルアーティストのCandle JUNEさんの言葉だった。

「まずは一人でできることを実行することが大切だと思います。どんな些細なことでもいいから気持ちに熱量があるうちに行動すること。すると自分の行動に対する責任が生まれ、それが次の行動を起こすキッカケになっていく。仲間は徐々に集まってくるもの。最初からチームを作ろうとすると、けっきょく行動できないまま終わっちゃうことが多いような気がします」

 東日本大震災以降、被災地での活動を続けるJUNEさんの言葉は、「自分一人の力ではなにも変化は生まれない…」という思いを吹き飛ばすような説得力を持っていた。


平和の象徴としてのフェスを体感すること。

 子どもたちが作るシャボン玉が宙を舞い、ステージからご機嫌な音楽が流れてくる。芝生に寝っころがり、ビールを飲みながらよもやま話で盛り上がる。フェスではよくあるそんな光景を眺めていたら、自分は今平和のなかにいるのだということを再認識することができた。そして、この平和を失ってはいけないと。

 

 問題は山積みかもしれないが、まずは自分自身の心のなかに平和を持つこと。その大切さを感じさせてくれたのが音楽の力だった。YOUR SONG IS GOODにはじまり、安藤裕子、never young beach、GAKU-MC、TENDREなどのメローでピースフルなミュージックが鳴り響いた。そして大トリのMONKEY MAJIKは「Around The World」など不屈の名曲の数々を歌った。

 音楽に合わせオーディエンスが手を上げて体を揺らす。それは一人一人から幸福感が溢れ、「ピース」が可視化された瞬間だった。

 第二次世界大戦の終戦から来年で三四半世紀を迎える。今という時代、私たち日本人の大多数は当たり前のように平和を享受している。大切な人の存在と同じで、失なってはじめて実感できるのが平和の有り難さなのかもしれない。この平和を維持し続けなければいかないと強く思わせてくれた。普段意識することが難しい「平和」を、フェスという場を通して五感で体験できたからに違いない。


文・写真 = 加茂 光

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