【2018ライブ回想録1GREENSKY BLUEGRASS】ヘブンの森に木霊するジャムの波。

 2018年に見たライブは、何本になるんだろう。97夜のライブに行き、23のフェスに行っているから、おそらく200近いライブを見ているはず。そのなかで記憶に残っているものの筆頭に挙げられるのが、フジロックで初来日したグリーンスカイ・ブルーグラスだ。

 シカゴ郊外で開催されているサマーキャンプで、一回だけチラ見したことがあったグリーンスカイ。2015年のことだ。その後、コロラドのレッドロックスで単独でショーをやっていると聞き、アメリカでの人気を知って、どっぷり味わえななかったことを後悔したりもしていた。そんな時にフジロックにやってくるといううれしいニュース。やっとフィールド・オブ・ヘブンで、どっぷり彼らのライブを見ることができた。

 ブルーグラスとジャム。アコースティックミュージックのひとつと思われているブルーグラス。けれどジャムグラスと呼ばれるバンドは、ジャムするによって深いところまで導いてくれる。ドラムレスでありながらもグルーブもすごく、踊るにもうってつけだ。弦楽器を持った5人から奏でられていく音は、重層的で、時にスペーシーでもある。そしてライティングとシンクロして、次の世界の扉を開いてくれる。

 音で無になる瞬間がある。目の前に現れる音を単純に受け入れていく。音と環境と身体が一体になってしまうような感覚。これがサイケデリックでありジャムだ。2014年のフィル・レッシュ&テラピンファミリーバンド以来、日本にジャム系のバンドがやって来ていなかったこともあって、この感覚を久しぶりに味わえたし、やっぱりこれが自分にとっての最高のエクスタシーなのだとういうことも再確認した。ライブはやっぱりジャムでしょ。

 今年7月に開催されるサイケデリック〜ジャムバンドを集めるフェス、ピーチミュージックフェスのラインナップが早くも発表された。フィル・レッシュ、トレイ・アナスタシオ、ストリング・チーズ・インシデントがヘッドライナーで、その次にラインナップされていたのが、MOE.でありグリーンスカイ・ブルーグラスだった。それだけアメリカのジャムでは人気を集めているということだろう。 

 今年もヘブンではジャムを味わいたい。グリーンスカイ・ブルーグラス、次は朝霧JAMに来てくれないかな。朝霧と単独公演で、もっともっとジャムグラスを浴びたい。

写真 = 林 大輔

Greensky Bluegrass at Fuji Rock Festival 2018

Demons

Wings for Wheels

Kerosene

Just to Lie

Windshield

Living Over

In Control

A Letter to Seymour

The Four

Run or Die

Past My Prime

Leap Year

Chalk Dust Torture(Phish cover)

Encore:

Burn Them

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