アメリカの深さを知るライブ。デレク？ジミヘン？15歳の超新星ギタリストTazを見逃すな。

　明日（10月20日）から、ピーター・バラカン監修によるフェス「ライブ・マジック」が開催される。他のフェスでは、なかなか見ることができないミュージシャンたちが、世界各国から集う。出演するミュージシャンたちの共通項をしいてあげるとすれば、「ルーツをしっかり持ったミュージシャンたち」と言えるだろう。

「ライブ・マジック」に出演するミュージシャンの中で、特に注目しているのが、Zydefunk feat. Brandon "Taz" Niederauer（ザイドファンク feat.ブランドン・タズ・ニードラウアー）。ザイドファンクはザディコ＋ファンク。ザディコとはルイジアナの南西部で起こった、主にフランス語を話すクレオール系黒人達が演奏するフォーク音楽であり、そのザディコにファンクをミックスさせたのがこのバンドだ。リーダーのチャーリー・ウートンは、ルイジアナ州ラファイエットで生まれ育った。

　そしてザディファンク以上に大注目なのが、ブランドン・タズ・ニードラウアー。今、もっとも世界が注目している若手ギタリストと言っても過言ではない。まだ風貌は幼さも見える15歳にもかかわらず、オールマン・ブラザース・バンド、テデスキ・トラックス・バンド、ドクター・ジョン、ストリング・チーズ・インシデントなどと共演を果たしている。アメリカでは、デレク・トラックス、ジミ・ヘンドリックスの再来と言われているようだ。そういえば、デレクも10代中盤で自分のバンドを結成し、20歳になる年にオールマン・ブラザース・バンドに正式メンバーとして加入した。

　タズはアメリカのライブシーンのなかで、これからどんどん幅と深さを広げていくのは間違いない。続いていく長いキャリアの一歩目に近い「今」の小さなハコでのタズのショーは、数年後には「伝説」として語られるかもしれない。

Zydefunk feat. Brandon “Taz” Niederauer

開催日：2018年10月23日(火) 、24日(水)

会場：Blue Mood（東京都中央区築地）