【Forest Jamインタビュー】祝100回目の開催。小さな森の中から発信するライブ体験の潮流。

千葉県いすみ市の森の中の会場で2008年にスタートしたForest Jam。月に一回の開催を続け(コロナ禍では開催頻度は少なくなってしまったけど)、2022年3月で100回を数える。小さな町でライブイベントを続けていく意義は、大都市で日常的に行われているものとは大きく異なっているのかもしれない。なぜ100回も続けられたのか。そしてこれからは何を目指しているのか。オーガナイザーの迎忠男さんにインタビュー。


–––– 2008年にフォレストジャムをスタートさせました。立ち上げたきっかけを教えてください。

 2006年から海沿いのバーやビーチで『SURF JAM』というライブイベントをやっていました。2008年に今の森の中の会場と出会って、森の中だからSURF JAMではないなということで、『Forest Jam』というイベント名にして、内容としては大して変わらない感じで始めました。SURF JAMは後にSURF JAM FESTIVALとして真夏のビーチフェスとして続いて行くのですが、ここのところの状況で3年ほどお休みという感じです。


–––– 出演するアーティストは、どのように決めて行ったのですか。

 以前からの知り合いのミュージシャンだったり、友達や出演者からの紹介だったり。ライブを観に行って声を掛けたり。森の場所に合う感じだったり、意外性があったりとか、基本自分の好みの方に出演してもらってる感じです。あと出演したいと連絡をいただくこともありますね。月1ということで、毎年同じ感じになりがちですが、今後は新しいアーティストにも出演してもらおうと思っています。


–––– 3月で100回を迎えます。ここまで続けてこられたモチベーションは何だったのですか。

 サーフタウンなので、田舎にしては若い子も多いし、都市部からの移住者も多いのでお客さんになってくれるかなと思ってSURF JAMからやってきたのですが、なかなかお客さんにはなってくれなくて。シーンを創るしかないなと思い、ただの意地で続けて来ました。そのうちお客さんも増え、イベント側への参加者も増えて来て、大雨でなければ安定して集客できるようになりました。自由入場料(投げ銭)でやっているのも、気軽に来てもらって常連さんになってもらえたらなと思っています。現在は楽しいので続けていられます。(少々赤字ではありますが..)

–––– フェスとして開催していたフォレストジャムグランデは2018年に終了しました。以降、フォレストジャムで変化(あるいは進化)したところがあれば教えてください。

 特に変化は無いように思います。意に反してお客さんとしては、グランデと毎月のForest Jamは別物のイベントな感じなんじゃないかなと思います。進化したところはグランデは毎回20組以上のアーティストに出演してもらっていたので、多くのアーティストと知り合えてブッキングもしやすくなったかなと思います。毎月のForest Jamとグランデは雰囲気が違うので、毎月の小さな方にも遊びに来て欲しいです。現在は個人的にはグランデより楽しいです。


–––– フォレストジャムを初めてから十数年、ライブシーンはどう変わってきていると感じていますか。

 Forest Jamだけみてるとあまり変わってないように思います。パンデミックでさらによくわからなくなっていますが、Forest Jamとしては翻弄されないようにしたいです。もうちょっと音楽シーン自体を変えられたらなと漠然と思っていて、何か思いつかないかな~といつも考えています。メージャーの方はいいとして、Forest Jamに出てくれている層のシーンをどうにかしたいですね。


–––– いすみでイベントを続けることの意義を教えてください。

 たまたま移住して来て、この手の遊び場が無くて。それで自分で始めて、現在ではお客さんも増えてコミューティ感も出て来たし、来た人たちが友達になったり、知り合って仕事になったりで、ライブイベントだけでは無い感じになって来ているのがいい感じです。


–––– ステージは野外になるのですか?

 野外ステージです。会場名が『アジカンカフェ食堂 チャナリーフ』となっているので、カフェイベントかと思われがちですが、普通のカフェイベントと違いますよ。野外ステージで焚き火もあって音響もしっかりしていて、出演アーティストからもビックリされます。野外だけどクラブ感もあるし、楽しいので、いつでも遊びに来てください。野外なのでお子様も楽しいようで、家族連れのお客さんも多いです。


–––– 100回目は2日間の開催です。どんな楽しみ方をしてもらいたいですか。

 毎月のForest Jamのスタイルで開催するので、いつも通りな感じになるかと思いますが、昼からオープンですので、マーケットがあったりとかフリマがあったりとか、ライブ以外でも楽しめる感じになるかと思います。現在宿泊やキャンプインは調整中ですが、多分可能になると思いますので、遠方からも来てもらって、いつもの雰囲気を感じてもらえたらと思っています。

Forest Jasm 100祭!

開催日:3月19日(土)20日(日)

開場/開演:12:00 /14:00

会場: アジアンカフェ食堂 チャナリーフ

LIVE

Day.1:RABIRABI、The Lapanui、SAIRU、Muff

Day.2:RACCO、Indus & Rocks、Noise On Trash、ComplianS

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