39もの会場がすべて無料。町と一体になる祭りとしてのすみだストリートジャズフェス

 今年で8回目の開催になる「すみだストリートジャズフェス」。SPEAK NO EVILやシアターブルック、OKI DUB AINU BANDがラインナップされていることもあり、急遽行くことを決めた。

 初めて参加したけれど、年を重ねるごとに規模が大きくなっているという。今年は39もの会場があり、離れた会場間を結ぶジャズバスも運行されている。

 錦糸町の駅を降りると、どこからかジャズのライブが聞こえてくる。町ぐるみのフェス。メイン会場となっているのが錦糸公園。都市のなかにある公園だ。その公園に、ふたつの大きなステージが設けられ、出店やワークショップが並んでいる。他のフェスでは絶対に見かけないコンテンツもある。

 近所の人が、自転車で気軽に行けるフェス。おじいちゃんおばあちゃんから小さな子どもまで、3世代が楽しめるフェス。それがこの「すみだストリートジャズフェス」だ。フェスのタイトルに「ジャズ」とついているけれど、ジャズだけではなく、ブルースもロックも盆踊りも、いろんなジャンルの音楽がストリートに飛び出していた。これだけ町と一体になったフェスは、日本では他にないんじゃないかと思えてくる。きっと8年という期間で積み上げてきたものがあるのだろう。

 すべての会場が無料。だからこそ町と一体になれるのだろうし、祭りとしての核がそこにあるのだろう。こんなフェスが続いていることが、フェスが祭りのひとつとして定着している証になる。

 唯一気になったのが、「ミュージシャンからのお願いです」と掲げられた写真撮影不可のボード。幕張やひたちなかでやっているようなビッグフェスならいざ知らず、「すみだストリートジャズフェス」に出ているミュージシャンにとっては、ライブ写真を撮影してもらって、SNSで拡散してもらったほうが、よりメリットがあると思うのだが。

 

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