【ブラリフェス／FUJI & SUN】富士山とコラボレーション。 ここにしかない体験がある。

FUJI & SUN

2019.5.11～12＠富士山こどもの国

　WOWOWが主催し初開催されたキャンプインフェス「FUJI& SUN」。フェスでは、なるべく多くのミュージシャンをラインナップしたいというオーガナイザーの思いによって、それぞれのライブ時間が短くなることが多いのだけど、「FUJI& SUN」では個々のミュージシャンにしっかりとした時間が割り当てられていた。ヘッドライナーとして招聘されたのが、ブラジルの伝説と呼ばれているエルメート・パスコアール。日本のフェスにエルメートの名前があるだけでも画期的なことだろう。音楽の芯にあるものとは何か。その芯を保持しつつフェスという時間に昇華されていくものを提示する。どこかに似たようなものがあるフェスではなく、ここだけにしか体験できないものが存在しているフェス。2回目以降も、このコンセプトは保ち続けて欲しい。

　富士山がもたらしてくれるものもやっぱり大きい。2日間にわたって、ほぼ目の前にドーンと姿を現してくれていた富士山。自然の偉大さと心地よさを同時に感じさせてくれる。ステージに立つミュージシャンにとっても、富士山からいただくエネルギーは大きなものがあるだろうし、フェスという場所を共有するすべての人が何かを受け取ろうとしていたであろう。その意味で「FUJI& SUN」は富士山とコラボレーションしたフェスと言っていいかもしれない。