「鼓童」と聞いて、どんなライブパフォーマンスを思い浮かべるだろうか。和太鼓による強烈な響きとグループとしての様式美をイメージする人が多いに違いない。寝食をともにしながらの学び。そして鼓童として80年代前半から築き上げてきたことを継承していくこと。鼓童の公演からは、そんな時間の積み重ねも感じられる。
いっぽうで、時代の変化と共に、和太鼓を自分の新たな表現として響かせるメンバーも現れてきている。中込健太もそんなひとりだ。佐渡・小木での「アース・セレブレーション(EC)」が終わったその週に、東京・高円寺のライブハウスで、ドラマーの中村達也(ex.BLANKEY JET CITY)との即興ライブが行われる。
今回のライブのきっかけは、10年前のECでの「特別フリンジ 黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』」。「静まり返った佐渡島の体育館に、中村達也のドラムのリズムと、中込健太の和太鼓の響きが呼応し、黒田征太郎が体全身で受け止め、キャンバスに向かった。時空が歪んだかのような、ものすごく濃密で、あっという間の、まさに『炎』が熱く燃え上がるような45 分間だった」という。
10年という時間を経て、音もリズムも進化したふたりが行うふたりだけのライブ。和太鼓とドラムによる予期せぬ音とリズムのドラマが展開されるのは間違いない。
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