【ブラリフェス23/遊睦民祭 in 蔵王】場所から祭りへ、祭りから人へ、人から場所へ。気が循環する時間

遊睦民祭 in 蔵王

2023.09.22-24@蔵王温泉総合グラウンド

 日本やアジアにある地域に根付いた芸能を、祭り(フェス)のなかで再提出すること。そして自分たちで場づくりすること。それが「橋の下世界音楽祭」の底辺に流れているテーマに違いない。そのメッセージを、自分たちの場所だけではなく日本の各地で暮らしている同志のもとに届け、そこで祭りを開いていく。その旅の第1章となったのが山形蔵王での「遊睦民祭」。

 3日間に及んだ祭り。閉ざされた「自分たちだけの世界」ではなく、濃密さもありながら開かれた何かが存在している。それはきっと、蔵王で「龍岩祭」というフリーフェスが2016年前まで開催されてきたというバックボーンがあるからだろう。地域とコラボレーションしながら構成されていくフェス。

 アンオフィシャルの「東北村」の存在も大きかった。ステージでの演目が終わったあとにはじまる深夜の投げ銭ライブ。「遊睦民祭」はフリーではないものの、サポーターズパス制が設定されていた。参加者ひとりひとりが、自分ごととして祭に加わっていく。東北村で深夜まで遊んで、テントで寝て、朝に蔵王の強烈な温泉に行ってエネルギーをチャージする。蔵王という場所から祭りへ、祭りから演者へ、演者から参加するさポーターへ、そしてサポーターから祭りへ。気が循環されていった3日間だった。祭りの旅は続いていく。

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