ソラリズムが描く未来スタイル。地域とつながることでの新たな音楽文化の構築。【Solarism 2022】

『令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成』


 WITHコロナの時代に、どうすればライブカルチャーをつなげていけるのか。そんなことをミッションに掲げスタートしたプロジェクトが〈ソラリズム〉だ。公園などにある使われることがほとんどない野外ステージを「WITHコロナ時代の新たな野外ライブの拠点」として活用する。ライブを行うことで地域と音楽カルチャーを結びつけていく。去年、東京の多摩あきがわLive Forestで何度が実験的に開催されたが、今年は全国に広がっていくことになった。


 3月12日13日で日比谷公園で行われたのが〈ソラリズム OPEN AIRキックオフ〉。そして4月9日10日に多摩あきがわLive Forestで開催されたのが〈ソラリズム 野外ライブハウス LOFT〉と〈ソラリズム 花まつり〉。日比谷公園は、東日本大震災の追悼と未来へのメッセージを発信する場となった〈PEACE ON EARTH〉と同時開催だった。


 都市の中心部にある日常の憩いの場所となる公園と、東京でありながらも里山の風景が残る自然に近い場所にあるキャンプ場。それぞれまったく異なる環境でありながらも、ライブだけではなくそのエリアでの時間も楽しむという点においては、同工異曲なのだろう。室内ではなく、野外だからこそ感じられる光や風と音楽とのコラボレーションがある。


 〈ソラリズム〉を立ち上げた佐藤タイジは、こんなメッセージを発信している。「今求められているのは、自然を感じることができ家族が安心して楽しめる野外ライブの場だと感じています。地方地域には野外ステージがたくさんあります。ジャンルや人種を超え世代の垣根を超え、新しい文化を育て古い文化をアップデートしましょう。どんな苦難の時代でも音楽は人と人とをつないできました。新しい未来への『グレイトリセット』は平和そのものである音楽がきっと寄り添ってくれるでしょう。〈ソラリズム〉はその最初の一滴でありたいのです」


 日比谷公園では、円形に立てられた311本の白い旗の中心で、辻コースケがアコースティックライブを行った。あきる野では会場となったキャンプ場から少し歩いた場所の花畑で、満開のハナモモに包まれてbirdと佐藤タイジがライブをした。ライブという時間が、音楽を楽しむだけではなく、違う感覚をもたらしてくれることを、日比谷でもあきる野でも感じることができた。


 5月以降、〈ソラリズム〉は各地で開催される。人と人、人と地域、人と自然が、音楽を核にしてつながっていく。そこに集うすべての人やコトやモノが場を共通する。そんな未来が時代とともにアップデートされたスタイルになっていくのかもしれない。

photo = Meg Suko(日比谷)/ KOTARO MANABE(あきる野)


Solarism 2022 Schedule


5月21日(土)ソラリズム 野外ライブハウスLOFT #2 @多摩あきがわLive Forest

出演:こだま和文 from DUB STATION with DJ YABBY、THA BLUE HERB、SION with Kazuhiko Fujii、タテタカコ、MOROHA


5月22日(日) ソラリズム “SPRING”パーティー @多摩あきがわLive Forest

出演:シアターブルック、田島貴男(Original Love)、TOKYO No.1 SOUL SET、Ellie(ラヴ・タンバリンズ)、荒谷翔大(yonawo)、DJ 川辺ヒロシ、 DJ 吉沢 Dynamite.jp、佐藤タイジ


9/10-11 @ハイライフ八ヶ岳2022

10/22-23 @代々木公園野外ステージ

11/予定 @豊浦オーガニックビレッジ

11/19-20 @多摩あきがわLive Forest

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